一月前にFailureしたLADのCTOを再チャレンジ。前回は若い先生にお願いしたのだが通らず、途中で手を変わりAnteで攻めたのだが、偽腔を突くばかりだった。
今回はRetroも組んでAnteから攻めようと思ったのだが、Guide-catheが届かず、Retroから。が、Retro channelにwireが進まず、造影剤と時間、節電中の電気を浪費するばかりだった。埒があかず、結局AnteのGuide-catheを通常の物に交換し、慎重にcon-pro 12を進めるとするすると本幹へ。CorsairでWireをrunthrough HCに交換し3mmのバルーンで拡張。Xience 3.0 *28、3.5*28をさっさと置いて終了。と思ったら、Retroから攻めた部分にお花が咲いているではないか。造影剤はほとんどRetroで造影したときのものだし、手技時間の8割はRetro channelを探すのに使われていた。Anteから攻める努力を忘れ、Retroから行こう等とは考えてはならなかったのだ。
今、読んでいる漫画に「アカギ」という天才雀師の物語が有る。
彼の強さは「自分の判断を信じる才能…! 揺れない心」なのだ。
日頃「AnteでGuide wire通せないでRetroで通そうなんて10年早い!」等と若い先生に偉そうに叱咤している俺としては、信念を曲げず、己が持てる力を信じAnteから通すべきだったのだ。
幸い患者さんは元気で手技も成功、出血も止まっているようだ。
アカギのような自分を信じる力を持てる程には真剣に向かい合っていないと言う事か?
反省させられた症例だった。
自分もそう思います。飛び道具ではなく、オーソドックスな手技が一番大切ですよね。
Bolt-on先生、そのとおりです。だが、その信念に自分をゆだねられなかったのが何とも情けない限りです。